古都バクタプルへ

    目の前には、階段を上ると、机とイスが置かれただけの簡素なチケット売り場が、あります。
    入場料は、100Rs。チケットと冊子をもらった。

    暗いトンネルのような入口からは、装飾が施された建物が少し見える。
    「うわっー、なんなん!メッチャきれいやん。」
    あんまり興味がなかった、ヒンドゥー寺院でしたが、一部分を見ただけで、メッチャ、テンションが上がってきました。
    早く、行こう!

    入口の暗い空間を抜けると、そこには、開放的な境内。
    その中央には、赤っぽい建物が!すごい!キレイ!
    こんなにも装飾が奇麗な建物、初めて見たかも。気高い気品が漂うような、圧倒的な存在感。
    建物のバランスもすごく良いです。
    何処と無しか、女性的な雰囲気を感じさせるほど、繊細な装飾達。
    軒先に付けられている金色の装飾が、貴金属のアクセサリーを身につけているようで、

    まるで女性を美しく見せるかのように光り輝いている。
    とても美しい建物だ。


    お昼ご飯は、駐車場の奥にある、レストランへ行った。

    はあ、トレッキングが終わり、チャング・ナラヤン見学も終わり、後は、バスでバクタプルへ行くだけだ。
    今日は、まだ半日しか経ってないが、なかなか内容の濃い旅だった。
    すでに、もう疲れてます。

    レストランのテラスの席に着き、スープとモモ(ネパール風餃子です。)を注文。
    結構、時間が掛かって出てきましたが、モモも美味しかったし、特にスープは、癒されるような優しい味で、とても美味しかったです。

    美味しい、ご飯を食べて、復活!
    やはり食べ物は、力の源です。

    駐車場の端には、ボロいバスが一台停車しています。
    俺は、バスに近づき、助手席に座っている男に、「このバスは、バクタプルへ行きますか?」と聞いた。
    このバスは、バクタプルへ行くバスだったので、バスに乗り込んだ。

    乗客は、まだ助手席に座っている家族しかおらず、俺は、前の方の窓際の席に着いた。
    何時に出発するかなんて、知りませんが、このまま座っていれば、バクタプルへ着くので、楽です。

    クラクションを鳴らし、出発の合図をしたバスは、バクタプルへ向けて走り出した。
    乗り心地は、あまり良くは、無かったが、春のような、溢れ出るような太陽の光を浴びて、のんびりとバスは、走っている。
    しかし、この超ローカルバスは、停車するたびに、乗客を乗せているので、

    出発してから十数分後には、乗車率200%越えくらいは、しているのでは、ないのでしょうか!?
    と言うようなほど、ボロバスには、人が詰め込まれている。
    俺は、座席には座っているが、あまり身動きが取れない状態だ。


    しばらく、そんな状態が続き、チラホラと乗客が下車しだした。
    やっと、体を動かせる。
    そして、チャング・ナラヤンを出発してから、約1時間後、カトマンドゥ盆地で3番目に大きな街、バクタプルに到着した。

    ダルバール広場にある、ツーリスト・サービスセンターでバクタプル入場料(US15ドル)を払い、

    午後3時過ぎには、古都バクタプルの中へ入った。

    さあ、恒例ですが、ゲストハウス探しです。

    一応、7年前に泊まった、ゲストハウスへ行くつもりだが、場所は、全く覚えてません。
    それどころか、7年前のバクタプルの記憶も乏しいくらいです。
    なので、今回のバクタプル滞在は、メッチャ新鮮でした。

    そんな事を察してでは、無いけども、オッサンに声をかけられた。
    「どこのゲストハウスに行くんだ?案内してやろうか?」
    こんな感じで。

    俺は、「KHWOPA Guest House」と7年前に泊まったゲストハウスの名前を言った。
    そしたら、オッサンは、「そこなら知ってるぞ、着いて来な」って感じだったので、多少の不安もあったが付いて行ってみると、ちゃんと案内してくれました。

    サンキューと言い、宿の中へ入った。
    宿の外観を見たけれども、こんなんやったけ!って感じで、何も思い出せなかった。
    しかし、部屋に案内されている時に、天井が低くて、狭い階段を上っている時に、「あっ!この感覚」と、

    7年前のことを朧げながら思い出した。

    部屋に案内され、1泊の値段を聞くと、1泊=600Rsだと言う。
    7年前と比べて、物価が上がっている事は、重々承知だが、2泊するから、1泊=500Rsにしてと言うと、
    まあ、良いだろうと言う感じで、1泊=500Rsにしてくれました。


    部屋は、ベッドが一つにイスが一つ。それにトイレとシャワーが付いている。
    お湯が出るかなと思い、蛇口をひねってみた。
    そしたら、時間はかかったが、お湯が出たので、この機会を逃すなと思い、ネパールに来て、初めて、シャワーを浴びた。

    ついでに洗濯もした。

    洗濯って言っても、シャワーを浴びながら、衣服に洗剤を掛けて、ゴシゴシと擦るだけですけれども。
    まあ、これでスッキリしました。

    髪の毛も乾かないうちに、外へ出ると風邪を引きそうなので、帽子を被り、カメラも持たずに、外出。
    宿を一歩出ると、レンガの道に人とバイクの往来。
    バイクのクラクションが、けたたましく鳴り響く。

    特に、どこかを目指して歩いている訳では、ないが、テキトーに通りを歩いていた。
    通りの脇道へ行くと、食べ物の臭いがして来たので、臭いにつられて、行ってみると、モモの店だった。
    夕食には、ちょっと早いが、モモを食べてみよう。

    大きな蒸篭で蒸した大量の丸いモモを皿に取り分けられて、そこにソースのようなものが掛けられた。
    そして、俺の前に運ばれて来た。
    「いっただきまーす!」
    シンプルな味ですが、美味しいです。ネパールのモモってこんな感じだ。
    値段も30Rsだったので、リーズナブルです。

    街は、日が暮れると、電気が点かないの暗いです。
    店は、ロウソクの明かりで、営業していますが、俺は、今日はもう疲れたので、

    売店でジンとスプライト、それにスナック菓子を買って、早々と宿へ帰る事にした。

    また明日や。