天水の宿をチェックアウトして、歩行者通りとなっている、飲食街へ行く。
    街が狭いので、徒歩3分程度です。

    それにしても、駅に近い宿は、列車の音がうるさくて、ほとんど眠れませんでした。
    何で、夜中にあんなにも列車が、ピーピー言うねん!
    火車站近くの宿は、止めた方が良いと思います。

    かすかに牛肉が入った、牛肉面(4元)を食べ終えて、その近くにある売店で水を買って、天水駅へと向かった。
    天水。たった1泊2日の滞在。昨日の午後12時に着いて、翌日の朝8時に発つという、短い滞在でした。

    でも、それで十分だったような街。

    天水駅は、西安駅ほど大きくはないので、どこへ行けば良いのかなど、分かりやすい。
    車内では、きっと暇なので、なんか食べるものを買おうと思い、5個入りのウズラのタマゴと、
    パイナップル味の牛乳を買った。

    ゲートが開き、人々がなだれ込むように、プラットホームへ。
    俺も、その列に着いてゆく。
    俺が乗る列車は、9時発の蘭州行き。K861次です。

    その列車は、出発予定時刻の3分前に駅に到着。
    「12号車は、どこだ?」
    俺と同じように、周りの人たちも、自分が乗る車両を探し、右往左往する。

    車両に乗り込むと、次は、座席探し。
    って、何で、俺の切符に書かれている座席番号は、数字じゃないねん!
    全然分かりません。
    近くの青年に訪ねると、ここだと言って、自分の席の後ろを指した。
    俺の席は、車両の最後尾の席です。


    しかし、今回の車両は、昨日乗った、車両とは違い、殺伐としていない。
    青い座席で、広いし、キレイ。
    これが、新空調硬座ですか。
    快適に移動できそうなので、これで良かったです。

    列車は、定刻通り、出発した。
    俺が乗っている車両は、人が多くなく、3人がけのイスをベッド代わりに寝ている、人もいる。
    俺の隣にも誰もいない。俺も寝よ。

    天水から、蘭州までは、列車で約4時間と少し。

    蘭州駅を出て、すぐにガイドブックに書かれている、張掖行きのバスターミナルへ向かった。
    バスターミナルは、駅の目の前では、無いが、あっさりと見つかった。
    時間がない旅では、ガイドブックは、あった方がいいなと思った瞬間でした。

    今回の旅では、この移動が成功するかどうかが、重要な鍵でした。
    天水から、蘭州を経由して、一気に張掖まで。
    短い旅のうえ、ゴール地点まで、決まっているのだから、どこかで距離を稼いどかなければいけない。
    それが、今日です。

    バスの前で呼び込みをしている兄ちゃんに、切符売り場を教えてもらい、切符を購入。
    出発は、18時。あと4時間もあります。

    カメラを持っている俺を見て、このバスの運転手のオッサンが、「出発時間は、18時なので、心配せず、写真でも撮ってきな。」
    って感じで、言ってくれたので、俺は、リュックを自分の寝台に置いて、出かけた。

    駅周辺をブラブラと歩く。もちろんカメラ片手に。
    蘭州駅は、とても近代的な作りです。
    通りは、牛肉面の看板が多いが、ここの名物なのでしょうか?
    でも、どこにでもあるメニューですけど。


    蘭州は、甘粛省の州都なんですけど、あんまりパッとした感じがしない。

    雨が降って来たので、たった1時間しか、歩いてませんが、バスの中で、食べようとパンとジュースとポテトチップを買って、バスに戻った。

    車内には、変な物売りが、たまに来てました。
    ニセモノiphoneいらんかとか。200元だそうだ。

    まだ3時間もあるので、自分のベッドへ行き、日本から持って来た、小説を読んで時間を潰す。
    一度、タバコを吸いに外へ出たが、4時間も読み続けていた。
    ここが、中国だと言う事も忘れるくらいに、没頭してました。

    出発予定時刻を1時間過ぎても、バスは、出発しない。
    本を読むには、明るさが、足りなくなってきたので、本を読むのを止めて、外へ出た。

    呼び込みをしている兄ちゃんは、まだ呼び込みをしている。
    きっと、このバスは、人が集まらないと、出発しないんだろう。

    そして、すっかり日も暮れた午後8時。
    ついにバスは、張掖を目指して、走り出した。

    黄河に架かる橋には、光り輝く2頭の龍。
    バスを見送ってくれているかのように見えた。