[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。



    フエ旧市街

     電車は翌日の朝9:30にフエに到着。
    駅を出た僕に、一人の日本語を話すベトナム人が寄ってきた。
    「ホテルは決まっているの?」と聞かれ、全く何も決まっていない僕は「No。」とだけ答え、
    この客引きが紹介する1泊=US5$の部屋を見せてもらうことになり、彼の運転するバイクにまたがった。

    フエのゲストハウスが多く集まっている場所にある、彼が紹介したゲストハウスは、ハッキリ言ってキレイとは言い難かったので、もし、良いところが見つからなければ、ここに泊まることを告げ、僕は、とりあえずはここに荷物を置かせてもらい、他のゲストハウスを見てみることにした。

     しばらく歩いていると、カフェで休憩中の欧米人に「ホテルを探してるのか?」と声をかけられ、
    今、泊まっている宿『THAI BINH HOTEL』に決まった。
    1泊=US7$でトイレ&シャワーが付いて、エアコンまで付いている。
    夜行列車に揺られ、ほとんど眠っていない僕だったが、まだ時間は午前11時だったので、レンタルサイクルを借りて、旧市街へと向かった。

    フエ旧王宮

     とりあえずは遠くの方まで行って、そこからゆっくりと王宮を見学しながら、
    戻って来るという、コースを自分で決め、自転車を漕いでいた。
    途中、水牛を数頭見た。こんな間近で、水牛数頭を見るのは初めての僕は、自転車をこぐのを止め、
    水牛を眺めていると、下校途中の小学生が、「何見てるねん、この外人。」
    と言うような表情で近寄ってきて、一緒に眺めていたり、制服の白いアオザイを着た少女の写真を撮らせてもらったりと、ハノイとは、また違う古都フエの人達の写真を撮ったりしながら、自転車を走らせていた。


     世界遺産となっている王宮に着き、見学。
    再建された中国様式の城門の建物は、とてもキレイで、ベトナム人観光客もたくさんいた。
    王宮らしく豪華なところは、この辺りだけで、奥へ行くにつれて、だだっ広い廃墟のように草むらの中に、所々に石や階段があるだけだった。

     もっとたくさんの場所を見てまわるつもりだったが、ボロ自転車に乗っていると、ケツが4つに割れそうなくらい痛いので、自転車を返して、近所を散策することにした。

    フエ旧王宮

     約束の時間よりも2時間も早くに自転車を返し、宿に戻り、シャワーを浴びて、サッパリ。
    そしてブラブラと街を歩いていると、市場が見えた。
    市場好きの僕は、早速市場へ行ってみた。近づくにつれ、生ゴミの腐った臭いが鼻についてきた。
    僕は、あまりにも不衛生で臭い市場に長居することはできなかった。
    今日は、もう疲れたから宿に帰ろう。

     フエはハノイとは違い、のんびりとして良いところやけど、
    ハノイのように毎日、闘うことがないので、刺激が少ないが、
    これが、当たり前だと思う。ハノイが異常だとここにいると感じる。ハノイは好きやけど。
    明日は、古都フエらしく、のんびと歩いて観光しよっと。




    フエを歩いてみれば

     昨日は自転車を借りて、フエ旧市街を見て回ったが、自転車だとスピードが速い。
    フエはもっとゆっくり歩かなアカンと思い、今日は徒歩でフエ旧市街をブラブラと散策。
    首都のハノイとは違い、時がゆっくりと過ぎていきました。
    朝食は近くの食堂でベジタブル・ヌードルスープとベトナムコーヒー。
    甘ったるいコーヒーは目を覚ますのにはちょうどいい。

     そしてシクロに乗って、旧市街にあるドン・バ市場まで7,000VNDで行った。
    シクロでチャン・ティエン橋を渡るときなんて、もう気持ち良くて、最高でした。
    市場に着いてすぐに、呼び込みの女の子にひっかけられ、付いて行き、コンクリート造りの建物の2階へ。
    ここには、たくさんの服屋が並んでいる。女の子はその中の一つの服屋に僕を案内した。
    店員と女の子は「これ買わない?」「あれ買わない?」ひっきりなしに言ってくる。
    Tシャツは買う気がないので「いらない、いらない。」と言ったら次に出てきたのはSILKのシャツ。
    「こっ!これは、俺がベトナムで是非とも購入しようと思っていたベトナムって感じの白のシルクシャツじゃございませんか!」
    いくら?と聞くと、「250,000VND(約US17$)」そんな大金持っておりません。
    俺は今、とても貧乏なのだ。

    全財産が78,000VNDしかないので、このことを店の人に言い、シャツをあきらめた。
    ちょっと残念だなと思い、階段を下りていると、さっきの女の子が「そしたら70,000VNDでいいから。」
    250,000VNDが70,000VND。本当はいくらなんでしょうか?
    しかし、ここで金がなくなるのはとてもイタイ。欲しいけど断った。
    市場の出口まで来たときに、やっぱりあのシャツをあきらめることが出来ずに引き返し、70,000VND(約US5$)で購入。
    あと8,000VNDしかない。土・日は銀行は休みやし、ハァ~とため息をつき、財布を見てみると、なんとUS$の間に50,000VND札が隠れていたじゃないですか!
    ラッキー!シャツ安くで買えたし飯も食べられる。
    このシャツの本当の値段は知らないが、この国においての買い物の仕方を偶然にも学んだように思えた。

    フエの市場にて

     そして俺は大砲がある門をくぐり抜けて旧市街へ。
    とりあえず出発地点を王宮にしようとテクテク歩く。王宮はとてもきれいで見応えがある。
    王宮の周りを歩いていると、シクロのおっちゃんが「どっから来てん。どこ行くねん。」と声をかけてきた。
    今日は一日中、フエ旧市街を歩くつもりなのでシクロには乗る気がないと言ったが、アンタもヒマなのね
    おっちゃんは俺の横にひっつき、「この宮殿もアメリカ軍にボコボコにされてん。
    ホイアンはメッチャいいで。」など教えてもらった。
    でも公安に注意されおっちゃん退散。
     俺は一人でブラブラと住宅地のような所を歩いたり、子供達とボール遊びをしたり、子供やオッサンの写真を撮りながら歩いた。
    やっぱフエはバイクや自転車ではなく歩いてなんぼやと実感した。
    と、そこに二人乗りのバイクが俺を追い越した。その時、バイクから何か落ちた。
    なんやこれは?とそれを拾い上げ、見てみると「薬やんけ」こりゃいかん。
    なにがなんでも届けてあげなければ。俺はバイクを追いかけて、走ったが追いつかないどころか、どんどん遠くなってゆく。やがてバイクは俺の視界の範囲内で止まって家に入っていった。

    俺も後を追いかけて家に入り、おっちゃんに薬を渡すと、ものすごく感謝され家の中へ。
    ベトナムの住宅に入るのは初めてだ。あんがい風通しがよくて、床のタイルが冷たくて心地いい。
    イスに座り、片言の英語で「俺は日本から来て、一人でベトナムを旅行している。」など話をした。
    自己紹介程度のことを話し終えると、他に話すことがなくなってしまい、家を後にした。
    うっーもっと英語やベトナム語がしゃべれたらなぁ~。残念。


     またブラブラと歩き出すと、昼間っから宴会やってるおっちゃん達に誘われ、俺も輪の中へ。
    酒を勧められ、これは何?と聞くと「ラムだ。飲め、飲め。」と小さなカップになみなみとついでもらう。
    俺は一気に飲み干した。おっちゃん達拍手!「さぁ飲め、飲め」とまたまた一気にガァッー。
    と、結局3杯も飲みました。
    そして次は鳥雑炊をごちそうになった。辛くて、うまっかった。ありがとう。
    いいなぁー、昼間っからこんなんやって、うらやましいゼ!
    そしてまたフラフラと歩き出した。

     子供達は俺がカメラを持っているので「撮って!撮って!」と近寄ってくるが
    何故か、撮ろうとするとみんな「キオツケ」と直立不動になってしまう。
    そして写真を送りましょうかと訪ねると
    みなさん「いらない」と言います。しかし子供達はかわいいです。

    それにアオザイもVery Goodです。あんなスケスケの民族衣装を作り上げたベトナム人はすばらしい!
    シクロの兄ちゃんもアオザイは大好きだとニヤニヤしながら言っていた。
    この兄ちゃんのシクロを運転させてもらったが、ペダルが重いし、ブレーキが後ろにあるので練習が必要です。
    思うように走ってくれません。しかしここからの景色はよかったです。
    雨が降ってきそうなので、そろそろ帰りましょうか。

     明日のダー・ナン行きのバス(3US$)の時間をPM2時からAM8時に変更してもらった。
    2泊3日のフエはとっても楽しかったです。