鳴沙山から、敦煌の街に戻って来たのが、19時半くらいだった。
    日が暮れるまで、もう少し時間が、あるので、最後にと、ローライ35T片手に街を歩き、シャッターを切る、シャッターを切るを繰り返す。

    旅に出て、観光地へ行ったりするのも、まあ好きですが、写真を撮っているときが、一番楽しいです。

    そんなことをしているうちに、すっかり日も暮れて、空が紫色に染まり、夜へと差しかかろうとしていた。

    ISO400のフィルムじゃ、もう限界です。
    写真は、これくらいにして、今回の旅、最後の晩ご飯といきましょう!

    商業一条街の周りには、飲食店も多く、僕はその中の一軒の店へ。

    席に座り、メニューを見るが、漢字ばっかりのメニューなので、全然、分からないまでも無いが、やっぱり、よー分からん。

    知っているメニューから、おかずを一品注文。
    トマトと玉子を炒めたもの。
    肉も食べたいので、豚肉(猪肉)の何かです。
    それと白飯。

    待っている間に、杏子ジュースも注文した。
    やっぱ、このジュース、美味しいです。日本でも、売ってないかな?

    最初に出て来たのは、豚肉の何かです。
    薄く切った豚肉が、お皿に、てんこ盛りです。
    しかも冷たい。
    俺は、ガッツリと肉が食べたかったので、これは、失敗でした。

    トマトと玉子を炒めたのは、汁が皿から、溢れ出しそうで、見た目が悪いが、これは、とても美味しかった。
    まあ、これは、どこで食べても、美味しいですが。

    最後に出て来たのが、白飯。
    何で、これが一番、遅いねん。ほんで、何で、冷やご飯やねん!


    でもお腹が空いていたので、完食いたしましたが、楽しみにしていた最後のご飯が、こんなんなんて。。。

    しかも清算の時に一悶着。
    豚肉(28元)トマトと玉子炒め(12元)これは、書いてあったので分かりますが、杏子ジュースと冷やご飯が、なんで10元もすんねん!
    たかが、食堂のくせに、杏子ジュースが、10元。
    観光地の鳴沙山より、高いやんけ!
    それと、冷やご飯が、10元!アホか!

    普通、白飯は、1元か2元やで。
    少ない中国語で、言うが、おばはん聞く耳持たず。おばはんの顔が見る見るうちに悪人面に変貌していった。
    なんで、白飯が10元やねん!ボケ!

    外国人から、少しでも、お金をボッタくったろうと、思うその根性。
    せっこいねん!小さいねん!ムカツクねん!

    あーあ、中国、最後の食事やったのに。
    こんな感じで、とても後味の悪い、最後の夕食となってしまった。

    さてと、気を取り直して、
    商業一条街の周りには、夜になると、通りに色の着いた電球が、灯されます。
    これがまた、すごくキレイでロマンチックなんです。
    こんな風に、街を色づかせるなんて、さすが観光都市、敦煌です。

    さっきの事なんか、すっかり忘れ去った俺は、商業一条街をブラブラ歩き、最後の夜を堪能。

    スーパーで、お茶や線香などを部屋に戻った。

    まるで打たせ湯のような、シャワーを浴びて、タバコ吸って、ふっー。

    今日は、疲れました。
    明日、帰国なので、頑張りすぎました。

    さあ、白酒のお湯割り飲みながら、日記を書いて、寝ましょう。


    翌日、帰国へ。

    ついに帰国と言うか、あっと言う間の旅だった。
    こんなにも短い期間で、あんだけの移動をしたのは、俺の旅、始まって以来です。

    日本を発ち、今日で10日目。
    10日前には、西安に着いて、そこから、天水、蘭州、張掖、酒泉、そして最後に敦煌と。
    西安から、敦煌に着くまでの期間が、7日間。移動距離は、1千キロ以上。
    すごいなと思いつつも、今日は、敦煌から、日本(関空)まで、帰らなければならない。
    敦煌〜西安。西安〜上海。上海〜関空。と1日に飛行機を3回も乗るなんて、旅が楽になったとは言え、なかなか、ハードでした。

    ほんま、最初から、最後まで、移動ばっかりです。
    せめて、あと3日間の余裕があれば、気持ちが焦ることもなく、写真に向き合えたと思う。
    この日数で写真を撮りながらでの移動は、計画自体がハードでもあり、自分自身を追いつめることとなった。
    焦りや余裕のなさが、完全に写真に出た旅だった。
    でも行ってみたいと思っていた所なので行けて良かった。兵馬俑は、ちょっと残念でしたが、莫高窟、嘉峪関、麦積山石窟は、良かった。

    この先、敦煌から、さらに西、シルクロードへ行きたいと思うならば、俺自身が、身軽にならないと行けないと思った。
    いつか!なんて思うが、そのいつかは、自分自身で決めること。


    中国・河西回廊2011 -終わり-


    Asian Diary China 2011

    ●旅行期間と訪問地

     2011年4月29日〜2011年5月8日
     西安、天水、張掖、酒泉、敦煌

    ●使用カメラ

     オリンパスOM-2(ZUIKO 50mm f1.8 / ZUIKO 35mm f2)
     ローライ35T(Tessar 40mm f3.5)

     *so705i(ケータイカメラ)

    ●使用フィルム

     カラー(エクター100 コダック) モノクロ(T-MAX400 コダック)