拝見!ゴーゴーバー

     午前10時頃に起きたが、昨日寝たのが、午前3時頃。
    バンコク初日から、こんなんじゃ、風邪は治らないどころかひどくなるかも。
    洗濯を自分でするのが、とてもめんどくさくなり、めったに利用しないランドリー・サービスを利用した。
    昼間は何をしていたかは覚えていませんが、時間は午後7時前となり、僕は待ち合わせの場所へ向かった。

     午後7時、ケメ夫妻が宿泊しているゲストハウスに集合。
    と言っても、僕以外は全員ここに泊まっているので、僕一人だけゲストハウスへ向かう。
    ケメ夫妻、yukiちゃん、それにyu-suke君と昨夜出会った5人全員が集合。
    2夜連続のカオサンのお粥屋台で夕食を食べた後、僕達5人がタクシーに乗って、向かったのは、NANA plaza(ナナプラザ)

     バンコクのナイトライフ最高の舞台であるここNANA plazaには、たくさんの、ゴーゴーバーまたはオカマバーなどが、ひしめき合っている。
    ハレンチでいかがわしいお店の複合施設です。
    どこに入ろうか?と各店をチラチラと見ながら歩く僕達に、客引きのオカマや女性達が、「いらっしゃい」って感じで抱きついてきたり、カーテンを開け、店の中を見せて勧誘してきます。

    カーテンを開け、店の中を覗くと、舞台の上では、裸の女性が踊っている。
    「こっ、これが、ゴーゴーバーなのか!刺激的な場所じゃございませんか。」
    僕は今日初めて、ゴーゴーバーに来たので、少しばかりドキドキしています。
    年間何万人とバンコクを訪れる旅行者の一部が、ここに私財を投じる話は、良く聞くが、気持ちはわからんでもない。
    男にとっては、メッチャHappyな場所です。ここは。

    カオサンエリアにて

    僕とケメ旦那は、もう大人なので、それなりの反応で、ここは数が少ないねぇー。

    なんて言っていましたが、幼き青年のyu-suke君には、刺激が強すぎるようで、にやけた顔を元に戻すことが出来ない。
    そんな中、冷静に店を見極める、ケメ子さんとyukiちゃん。
    二人が決めた店に入り、席に着く僕達5人。席の位置は、男3人が前、女2人が後ろです。

    ビール(110バーツ)を飲みながら、舞台の上で裸で踊るゴーゴーLadyを眺めていると、さっそく魔の手が幼き青年のyu-suke君に襲いかかる。

    舞台の上で踊っているのが、店の女性全てではなく、客席にも、数人のゴーゴーLady達がいます。
    そんな彼女がyu-suke君に迫ってきました。
    本人曰く「メッチャ、ヤバイっす。」ですが、同じ立場だったら、僕もメッチャ、ヤバイっす。

    僕達男3人は、どの女性がいい?なんて会話していましたが、後ろの女2人には、男の手が!
    yukiちゃんは、店のDJにナンパされているし、ケメ子さんは黒いTシャツを着ていたため、店のゴーゴーLadyと間違えられ、白人オヤジにキスされそうになっていた。
    舞台の上では、10分間隔くらいで、ゴーゴーLady達が、入れ替わりダラダラと踊っている。

    店内の音楽が“GUNS'N ROSESのYOU COULD BE MINE”に変わると、舞台の上のゴーゴーLady達の踊りは、音に合わせ激しさが増してきた、バーに掴み、激しく体を上下させ、腰をくねらす。
    色とりどりのスポットライトが、あちこちに飛び散って、女性の曲線部分をより危なく、怪しく見せる。
    yukiちゃんは、「私も踊ってみたい!」と心ときめかせていたのですが、それは無理だったようだ。
    ケメ子さんは、またもや店の女性と間違えられ、「どいて!」なんて言われたりしています。
    僕達は、激しく踊る裸のゴーゴーLady達をビールを飲みながら、眺めていた。

    店内の客席がほぼ埋まった、午後10時過ぎ。ゴーゴーLady達のshowが始まった。
    全身にオイルを塗り、艶を出した体で踊ったり、SMチックもあり、または泡まみれのパフォーマンスもあった。
    不思議にもイヤらしいと感じることなく、けっこう見応えがありました。
    舞台のすぐ下の席の人には、たまに体を触らせてくれるサービスもあった。
    白人オヤジは必要以上に体を触っていた。

    その次は、とても陽気なゴーゴーLadyの登場!
    彼女のshowは、数枚のパンツを脱ぎながら、客にかぶせていくというもの。
    最前列でこれを見ていた、yukiちゃんも頭にパンツをかぶせられて、大満足。
    ちょっとオイルっぽかったらしい。showが終わると、舞台上にゴーゴーLady達がほぼ全員立ち、僕達お客に最後のアピール。

    その後、各ペアとなって、店を出るらしい。

     ゴーゴーバーは、確かにヤラシイ場所でしたが、思っていた以上に、エンターテイメントな場所だった。
    使った金額もビール代の110バーツだけだったし、そんな気がなくとも、十分に楽しめる場所だった。
    店を出た僕達は、ゴーゴーBOYやオカマBARにも興味がありましたが、楽しかったところで、カオサンに帰っていった。

    今日で、ケメ夫妻とは多分お別れ。
    忘れられない思い出が出来ました。ありがとう。




    出会いと別れの場所、カオサン

     今朝のバンコクは、この時期には珍しく、雨が降っている。
    僕は、屋台で買った、バナナシェイクを飲みながら、雨に濡れることもたいして気にもせずに、yukiちゃんとyu-suke君がいるゲストハウスへ向かった。

     今日は二人がバンコクを離れる日。
    yukiちゃんは日本へ帰国。yu-suke君はインドへと旅立つ。
    僕は、二人を見送りに行くのです。

     部屋へ行くと、yukiちゃんはすでに荷物整理に取りかかっていた。
    それを見ていたyu-suke君も、そろそろやらねばと、荷物整理に取りかかる。
    yukiちゃんは、帰国するので、いらない物がいくつかあり、僕はその中から、シャンプーをもらった。
    荷物整理が終わった二人は、部屋をチェック・アウトして、カオサン・ロードに宿をとっている僕の部屋まで、3人で歩いて行き、そこにリュックを置いた。

     二人の出発まで、まだ時間があるので、交通便利な僕の部屋に荷物を置いて、3人で朝食を食べに行くことにした。
    カオサン・ロードの裏手にあるこの店を知っていたのは、yukiちゃんだ。
    yukiちゃんのお気に入りの店で、おいしいバゲットを、旅の話などをしながら、食べていた。
    もっと、この心地よい環境に身をゆだねていたかったのですが、yu-suke君の出発時間が迫ってきていた。
    再び僕の部屋まで、リュックを取りに帰り、ピックアップ・バスの乗り場まで行く。

    「ゴーゴーバー、楽しかったなぁ。インドではインド人に負けないように、がんばって!」
    僕とyukiちゃんはyu-suke君にそう言って、彼はインドへ旅立った。

    ライトアップされた民主記念塔

     残った僕とyukiちゃんは、その帰り道にあった、タイマッサージ屋へ。
    ミャンマーの旅の疲れが残っている僕には、とても気持ちの良いマッサージだった。
    yukiちゃんは顔もマッサージしてもらい、これで帰国準備完了か?

    二人で、カオサンをブラブラと歩き、朝食を食べた近くのカフェへ腰を下ろし、コーヒーを飲んでいると!
    僕が、2001年の東南アジア旅行で、何度も再会したnori君と偶然に出会った。
    nori君とは、昨夜再会を果たし、飲みにいったのですが、やっぱ俺達って、偶然出会うのが自然だ。
    nori君の今回の旅は、インドとタイで、僕は彼とのメールのやりとりで、この時期にタイに来ていることを知っていたので、お互いに日にちを合わして、昨夜、再会を果たしたのですが、今日も会うとは・・・

    ゲストハウスを探していると言っていたnori君だが、僕達と共にカフェのイスに座り、yukiちゃんも今回の旅で行った、インド話や、タイの話しなどで、盛り上がった。
    夕食を3人で食べに行く約束をして、再びnori君はゲストハウス探しへと向かった。
    しばらくして、僕とyukiちゃんも別々に行動。
    僕は、カオサンをちょっとブラついた後、待ち合わせ場所の僕の部屋で二人が来るのを待った。

     3人が集合して、僕達はちょっとリッチにタイ料理レストランへ。
    値段は屋台よりもずいぶん高いが、yukiちゃんは最後の夕食。
    僕とnori君は、贅沢し放題なので、金銭感覚が少しマヒしているので、これくらいの値段じゃ、痛くもかゆくもない。チャーハンは130B(350円)でした。
    ここでもビールを飲みながら、たくさんの話をした。
    楽しい一時は、いつも時間が早く、そろそろyukiちゃんの出発時間が迫ってきた。
    店を出た僕達3人は、再び別行動。それぞれのサヨナラの準備。

    バンコク初日に再会したケメ夫妻は、昨日、ベトナムへと旅立ち、yu-suke君も今日、旅立った。
    yukiちゃんは今夜、バンコクを離れ、日本へ。
    nori君は明日、南の島へ。そして僕は、いつここを離れるのか?


    ハッピー・バレンタインで盛り上がる、カオサン・ロードをリュックを背負い、重い楽器を抱え込みながら、寂しげな眼差しで、見つめるyukiちゃん。「私、帰りたくない。」とボソっと言った。
    旅の最後の日には、僕もこんな風に、こんな気持ちになるのだろうか?きっとなるな。
    今までの旅では、最後の日には、「帰りたくない。」といつも言っていた。
    だから、yukiちゃんが「帰りたくない。」と言うのは、とても良く分かる。

    「始まりがあれば、終わりもある。」
    そんなカッコイイ言葉も言うこともなく、「ありがとう。楽しかった。」と言って、yukiちゃんと握手をして、空港へ向かう、ピックアップ・バスに乗り込む彼女を見送った。

     翌日、南の島へ行くnori君を見送るために、ホアランポーン駅へ行き、僕は、次の日の朝に出発するチェン・マイ行きの列車のチケットを買った。
    バンコク。みんなと出会えて、本当に楽しい時間を過ごすことが出来ました。
    ありがとう。“コープン・カップ”

    そして僕は列車でチェン・マイへと向かった。
    僕の旅は、まだまだ終わらない。