ラオスのスピードボート

     旅を始めた頃は、ラオスに行く予定ではなかったが、行く先々で皆が「ラオスはとても良かった。」と言うので、俺は帰国を延長して、10日ばかしラオスに行くことにしました。

     入国手続きは空白が多かったが、問題なくラオスに入国。
    さぁ、次はスピードボート乗り場に行かなければならないので、ソンテウのような乗り物に乗った。
    ボート乗り場へ行く途中に雨が降ってきたので、運行中止になったらどうしようかなぁ。と不安を抱きながら、ボート乗り場に到着した。
    着いた頃には雨はさらにキツくなり、大雨に変わっていた。

     ルアン・パバーン行きの、このスピードボートはある程度の人数が集まらなければ、出発しないらしいが、チェン・コーンとフエーサイにあんなにたくさん旅行者がいたのだから大丈夫だろう。

    と、俺は安心しきっていましたが、なんとボート乗り場には俺を含め2人しかおりません。
    入国の時に、あんなにおった旅行者達はどこに行ったのでしょうか?
    おまけに今も雨がモーレツに降っております。はぁ〜。
    はたして今日はボートは出発するのでしょうか?

     まぁ、とりあえず待ってみましょう。せっかく来たのだから。
    ヒマなのでラオス語でも勉強しようかな、と本(地球の歩き方「東南アジア」)を開くと、周りのラオス人達もヒマなのね。5,6人が集まって来て、いろいろ教えてくれました。
    年頃のお兄さん達が、しょーもない言葉をたくさん教えてくれたが、ほとんど忘れた。
    「I LOVE YOU」は、「コイ・ハッ・チャオ」って言うらしい。
    俺はラオスの文字にも挑戦してみたが、ワケワカランが皆さん笑ってくれました。
    1時間経過したが、まだ2人でwith大雨です。

    上:スピードボート

    右:ルアンパバーンの街から見たメコン川


     俺は、とりあえず11時まで待ってみてダメだったら、フエーサイに戻ろうかなと考えて、あと1時間待ってみることにした。
    そしてチェン・ライで大量に購入したヒマワリの種をボート乗り場にいる制服を着た兄ちゃん達とダラダラと食いながら待った。
    「あと10分で11時かぁー。」とその時!1台のワゴン車が!外人が乗っている。
    しかも3人もいるじゃございませんか!
    ラッキー!俺は共に待ち続けた欧米人のおっちゃんと目が合い、ニンマリした。
    これで5人になった。この時やっと俺はルアン・パバーン行きのチケットを買った。

     ルアン・パバーンまでの料金は1人=1000B。以前は900Bだったらしいが、値上がりしたようだ。
    11時半くらいに、旅行者5人とラオス人1人をの乗せ、出発。
    ボートは6人乗りの小さなボートです。

    俺はチェン・コーンで読んだ情報ノートに後方はうるさくて水をかぶるらしい。と書いてあったので、1番前の席に座った。
    でも1番前はスペースが狭いので、真ん中がいいと思います。
    それと救命胴衣とヘルメットにはビックリした。これって危険な乗り物なの!?

     そう!このスピードボートは、まるで競艇を体験しているかのごとく、ハイ・スピードで爆音を轟かせ、まるで飛び魚のごとく、川を飛び跳ねて、滑っています。
    さらに波があるとボートはジャンピング!とメチャクチャ恐いです。
    1000Bも払って、スリル&アドベンチャー付きだなんて、ラオスも人をなめてます。
    さらに体勢もずっと同じなので、ケツが痛い。4つに割れそうな勢いだ。

     そんな状態のまま6時間が経過し、やっとラオスの小京都、ルアン・パバーンに到着した。
    ケツは4つに割れてはいなかったが、ずっと同じ体勢だったので、足がガタガタと震えて、リュックを背負ったまでは良かったが、歩くことができません。
    目の前の階段が拷問のように俺の目に映った。

     ここから街までは約6Hほどらしい。
    欧米人旅行者のガイドブック『ロンリー・プラネット』に書いてありました。
    ここからは俺はガイドブックがないので全くわかりません。
    とりあえず、一緒に来た外人さん達に付いて行くことにした。
    5人(一人50B)でトゥク・トゥクに乗り、街へ。
    ルアン・パバーンの街は、これがラオス第2の都市なのか!というくらい田舎だと思った。


     そしてトゥク・トゥクが一軒のゲストハウス前で止まった。
    ここがルアンパバーンのどこだか知らないけども、宿探しに使う体力もあまりなく、俺一人だけ降りて、部屋を見せてもらうことにした。このゲストハウスは3種類の部屋があった。
    小・中・大といった感じです。
    大の部屋を見せてもっらた俺には、それ以外の部屋には泊まる気がなくなってしまい、値段を聞くと、50Bしか差がなかったので、230Bの一番いい部屋に泊まることにした。

     晩飯は近くの食堂で太麺のスープでした。(6000Kip)しかし!この味付けは!
    ベトナムを彷彿させるような味付けではないですか!ベトナム料理が大好きな俺は、とってもうれしい。
    そしてデザートは、入れ物こそ違うが、まさしくチェーのような感じのデザートを食べた。(1500Kip)
    ラオスって美味しい国だぁー。

     スピードボートこそ、拷問のような苦痛極まりない乗り物でしたが、都会の喧騒とは、ほど遠いくらい自然豊でのんびりとしいて、食べ物が美味しくて、ラオスって良い国だぁー。明日から楽しみ。

    *1B=190Kip、US1$=約8500Kip





    ルアン・パバーンの少女

     今日は1日中、カメラをぶら下げ、ブラブラと歩いておりました。
    ターマン・ムーという所では朝、ラオス人の人々と何故か?一緒にお経のようなものを上げ、腹が減って、飯食いたいのに、なかなか外に出ることができなかった。
    お供えの料理がとてもおいしそうなので、つまみ食いしてしまいそう。

     やっと抜けだし、次はマーケットへ。

    特に観光客が欲しそうな物はなく、生活雑貨が売られているだけだ。
    トウモロコシ売りの少女に、「買ってかない?」と言う感じで、トウモロコシを勧められたので、3本買って食う。(1000Kip)少し青くさい。
    俺は市場の中をグルグルと歩いていると、一軒の食堂に出た。
    雨が降ってきたので、イスに座り、麺スープを食べたが、麺ウマイです。
    やっぱりラオスは美味しい国なのだ。ラオスでは食生活を質素にしようかと思っていましたが、無理です。やめた。

     次はどこに行こうかな?とメコン川をめざして、歩いていると、POST OFFICE発見。
    そのまま歩いているとメコン川にでた。
    おっさんが「どこに行くねん?」と声をかけてくる。「どこも行けへん。」と返したが、対岸に行きたい。明日行こうかなぁ。しかし不安。

    お堂の中で、暇そうな子供とお堂の外のご馳走

     ゲストハウスで地図をもらった俺はそれを広げて、次の目的地を捜す。
    たくさんの寺の絵がかいてあるエリアに行ってみようと、ブラブラと歩いた。
    この辺りはゲストハウスが多い。この辺だったのか。俺が泊まっている所からけっこう距離があります。
    先々で出会う、子供もかわいい。とても無邪気です。
    それにしても今日は暑い。久しぶりに暑いです。
    しかし俺はこの暑さに負けたくはないので、丘にある寺、Phousi Mountainに行きました。
    入場料の8,000kipを払い、ひたすら階段を登り続けて、頂上へ。
    階段はキツかったが、ここからの景色はルアンパバーンの街を一望することができます。
    「メッチャ、気持ち良いーー!」

     着ていたTシャツが汗だくなので、いったんゲストハウスに戻り、休憩&お洗濯Time。
    久しぶりの洗濯に俺の服達は大喜び。彼らは本来の色を取り戻し、部屋で干されています。
    3時頃に再び出歩きだした俺は、お土産街へ。
    俺は一ヶ国に1つ、腕輪を買っているので、ここでも買おうと腕輪を眺めていると、「サバイディー!」と少女が声をかけてきました。
    どうやらこの店の主は彼女らしい。俺はどれにしようかな、やっぱりやめようかなと、この店を後にしようとしたら、空から大量の雨が降ってきたので、しかたなくここで雨宿り。

    ルアン・パバーン全景

     少女は大急ぎで商品をぬれないように箱にしまい始めた。
    俺もボサッと眺めているのも、気が引けるので、一緒にお片づけ。
    しかし何故か腕輪だけ残されている。わかりました。ここで買いましょう。
    片づけたお礼に俺は彼女からパイナップルを1個もらった。まだ雨は降り続けている。
    ヒマなので彼女とお話をしてみようと、声をかけた。

     名前を聞いたり、歳を聞いたり、ラオス語を教えてもらったりと、ありきたりな会話?
    13才の彼女は生活のために、ただいま英語の勉強の真っ最中です。
    会話?も一段落し、彼女からもらったパイナップルを一緒に食べようかと言うと、彼女は覚え立ての英語を使い、「ここで待ってて。」と言い、包丁を借りてきて、パイナップルの皮をきれいに剥いてくれた。

    何から何までコップ・チャイ。ありがとう。

    小さな売店にて

     雨が上がった頃には、もうすっかり夕方になっていた。
    そろそろ晩飯でも食べようかと、散歩中に見かけた食堂に行く途中に、なんと!
    俺達ってやっぱり、赤い糸で結ばれているのか!と疑ってしまうくらい、良く会います。
    そうです運命の旅人nori君とまたまた偶然、バッタリ会いました。
    ベトナムのニャチャンで出会って以来、これで6度目です。

     nori君と出会った時は、ちょっとリッチな食事をしている。
    今日の飯代はまだ5,000Kipしか使ってないし。
    ビール2本とカレーと春巻き。モーうまい!ラオス最高!
    ルアンパバーンの夜は早く、僕達も7時半に別れ、それぞれのゲストハウスへ帰っていった。